寒空にリシアを想う
アイツが死んでからもう1年が経つ。本当に不思議な気分だ。
俺たちは親友だった。
毎日通話して笑い合って、時には喧嘩して。お互いの声を聞き飽きるほどずっと話してた。
無口な俺がアイツと話す時だけはとても饒舌になった。
でも、もう二度とアイツの声を聞くことはできない。変な気分だ。
あの日もこんな寒い日だった。
アイツは俺の家に泊まりにきていた。
俺が悪かったんだ。久し振りに親友に会えて舞い上がっていた俺はアイツをドライブに誘った。免許は、お互い持っていなかった。
それから先のことはもう思い出したくない。
とにかく、アイツのおちんちんが大爆発したんだ。
おかしいとは思ってた。そりゃあ股間のサイズは百人百様だ。大きい奴もいれば小さい奴もいる。けど、アイツのはいくらなんでもデカすぎる。
何もできなかった。
俺はアイツの異常な股間のデカさに気づいていながらそれを見て見ぬ振りをした。
結果アイツのおちんちんは、アイツのクソデカおちんちんは、爆発してしまった。
あぁ我が親友よ。モンスト・スクフェスが好きな親友よ。AAAを愛した親友よ。股間がデカい親友リシアよ。
キミが生きていればきっと、親御さんに迷惑かけまくって少し会うのが気まずい僕の気持ちを察して「じゃあ今年の年末は俺がそっち行くわ、あと来れそうな奴誘ってみる」とか言ってくれただろうな。キミはそういう男だった。
年末恒例のオフ会、今年の開催場所はどこになるのか。こんなギリギリに予定を立てて誰か来れる奴はいるのか。
俺たちを家に泊めてあげるよっていう成人済みの可愛いお姉さんは現れるのか。マジで頼むぞ成人済み可愛いお姉さん。
では、よいお年を。