まちすけの日記

こんにちは

日本最高

 

今日は家庭教師(おっさん)と2人で駅前で遊んできた。

ラーメン食って店を出たら巾着(?)みたいな感じの財布が落ちてて、2人で「落とす奴が悪いよなあ?」「僕が拾ったんだから僕のですよ!」とか言いながら中を見ると7万くらい入ってた。おじいさんの写真と一緒に。

 

俺たちは黙って交番に向かった。

 

 

交番に着くと婆さんとガタイのいいオッさんがいて、俺が持ってる巾着を指差して「これです、これです」と言った。

失くした財布が見つかった時、みんなならまず最初に何を確認する?金が全部あるかだよな?

その婆さんは警官に言われて中身を確認した時、真っ先にあの写真を取り出して「ああよかった、おじいさんの写真」って言ってた。

 

クソ面倒な手続きが終わって、お礼に1万円ずつ貰った。

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家庭教師と解散して帰りのバスに乗った。

バスの中にはイヤホンつけてスマホ弄ってるJKと老夫婦がいた。

5000円札とさっき貰った1万円札しか持ってなかったので両替機に5000円札を入れた。何度も入れた。正確に言うと5回入れた。5000円札は、そのまま両替されることなく5回機械から排出された。

その時の俺はまだ余裕があった。「なるほどね、5000円は両替できないのか!勉強になったなあ!」くらいの気持ちで両替機にさっき貰った1万円札を投入した。1万円札は3回出てきた。

俺ももう19歳だ。こんなことで焦ったりはしない。両替機がダメなら運転手さんに直接言えばいいじゃない。運転手さん若い女の人だしきっと俺みたいなイケメンには優しくしてくれるはず!余裕の表情で俺は運転手さんに話しかけた。「あの、5000円と1万円しか持ってなくて、両替できないんですけど(キラーン☆)」「…あー、そうですか」「運転手さんに両替してもらうことって…」「できないですね」「あ!じゃあじゃあ!コンビニでソッコー両替してくるんで、待っててもらっていいですか?」「他のお客さんがいるんで無理ですね」「どうすれば?」「どうしましょう」

 

だんだん焦りとこの運転手に対する殺意がこみ上げてきていた時、後ろに座っていたおじいさんが声をかけてきた。「兄ちゃん、困っとるみたいじゃの」「はい、、」「ワシ50円持っとるけえ、やるわ」「マジすか!!ありがとうございます!!」

その隣のおばあさんも「あったあった!50円あるよ!」と50円を渡してくれた。

バス代は150円。老夫婦はそれ以上小銭を持っていなかった。「あと50円足りない…」俺は後ろのJKの方を見た。

 

JKは、一切こちらを見ず、黙々とスマホを弄っていた。

老夫婦もJKを見ていた。JKはスマホを見ていた。

 

 

俺は割と大きめな声で「あー、あと50円…」と呟いた。大きい声で「どうしよっかなー!困ったなー!」と言った。「50円貸してくれるJKいないかなー!!!!!!!」と叫んだ。心の中で。

 

 

俺の心の叫びは、JKには届かなかった。

 

 

 

もう終点まで連行されるしかない…と腹をくくった時、「50円、ありますよ」と誰かが言った。運転手だった。

俺とおじいさんとおばあさんは同時に言った。「運転手さん…!!」

 

 

 

 

 

俺は全力で老夫婦と運転手にお礼を言ってバスを降りた。サンキュージャパン。日本最高。